section7 『MIDLE.』
古民家を改装したカフェ「MIDLE.」
西鉄大宰府駅から太宰府天満宮へ向かう参道を歩いていると、左に曲がる最初の角があります。
揚子江の肉まんが売っているお店の通りのことなんですけれど、この通りを「小鳥居小路(ことりいしょうじ)」と言います。
通りの名前は「安楽寺天満宮」の別当・小鳥居家の屋敷があったことに由来するとのことですが、それにしても太宰府って雅な名前が多いと思いませんか?
朱雀(すざく)、連歌屋(れんがや)、観世音寺(かんぜおんじ)、通古賀(とおのこが)など歴史ロマン漂う漢字名と音の響きにうっとりしてしまいます。
さて、小鳥居小路にとっておきの隠れ家的カフェがあるのでご紹介します。
名前は「MIDLE.」。ミドルって言うんです。
ピンクの看板が目印。奥へ奥へと進みます。
オーナーの古賀さんは長年天神のカフェで働いていたそうですが、古い家が立ち並ぶ太宰府の雰囲気やゆっくりと時間が移ろう町の流れが気に入って、自分でお店を開くなら太宰府にしようと決めたそうです。
昭和30年代に建てられた古民家をリノベしてつくった「MIDLE.」。窓の柵やレトロなガラスがホッとさせてくれます。
自分がいいなと思う器とコーヒーと空間でお客さまを迎えたい。
そんな古賀さんが選んだコーヒー豆は、大分にあるスペシャルティコーヒーの専門店「3CEDARS COFFEE(スリーシダース・コーヒー)」のもの。
「自分の店でコーヒーを提供するなら、豆の買い付けから焙煎まで行なっている店の豆を購入したいって思っていたんです。そこまでできる熱意ってすごいし、そして知り合いの紹介で、3CEDARS COFFEEに辿り着きました」。
ちなみに器は、作家さんと会って作品を見て、直接お話を聞いて買っているそうです。
「日頃からどんな想いで器をつくっているのか、また器づくりの工程を作家さんから聞くことで、来店してくださるお客さまにも作家さんの想いを伝えることができるかなと思って」。
会話の端々から丁寧に生活をしたいという古賀さんの想いが伝わってきました。
さて、今年でオープン2年目を迎えようとしている「MIDLE.」。
3月28日(木)~31日(日)にイベント「沖縄の器「やちむん」と焼き菓子店@MIDLE.&侘(わび)」を行なうことになりました!
※「やちむん」とは沖縄の方言で焼き物の意味。
食を愉しむことにフォーカスし、糸島を拠点に各地を巡り、沖縄の器やグラスを取り扱うセレクトショップ「YACHIMOON(ヤチムーン)」と、クラシックな焼き菓子からスパイスやハーブを効かせた少し刺激的なお菓子まで様々な焼き菓子を提案する「comom(コムン)」がコラボした五感を愉しむ4日間。
ちなみに「侘」は、MIDLE.と同じ敷地内にある有岡家の土蔵のことで、歴史的風致形成建造物に指定された蔵のこと。
この日、
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・MIDLE.
→期間中は、やちむんを使ってcomumのケーキやMIDLE.のケーキとコーヒーを食べることができるんです。
・侘
→やちむんの販売と、やちむんにディスプレイされた「comum」のケーキのテイクアウト
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どんな器やグラス、焼き菓子に出合えるか、今からとても楽しみです。
春の太宰府へ、ぜひお越しくださいね。
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「MIDLE.」
住所/太宰府市宰府3-2-10
TEL/092-922-8325(11:00~18:00)
※全席禁煙
休/木曜
駐車場なし